三重大学伊賀研究拠点      

2016年7月31日

企画展「The NINJA」であぶり出しのワークショップ

        加藤 進  社会連携特任教授


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31日は午前と午後の二回にわけて、表題のあぶり出しを行いました。確か自分が小さかったころ小学校の授業

で体験した記憶があります。用意したのは

1)    レモン汁

2)    お酒(忍法書に記載ああ利)

3)    加藤インク

4)    カラーあぶり出しインク

5)    各自の準備したインク

です。いろいろなものをもってきました。たまねぎを絞った汁、とうもろこしを絞った汁、米のとぎ汁などです。

 
なかなか頭の固い私には思いがつきませんでした。あぶり

出しの原理は簡単なようでなかなか難しいです。因子とし

て、pH、糖度、SO42-等の存在が重要です。ミョウバンを

利用した例をよく見ますが、これはpHはあまり低くないこ

とからSO42-等の存在によると考えられます。レモン汁はク

エン酸と糖(グルコースなど)で人工的に作ることも可能

です。面白いのはカラーあぶり出しです。これはCoCl2

2H2O
pink)の結晶水が加熱によって脱水されてCoCl2

ブルー)になるためです。加湿すると再びpinkにもどりま

す。化学あぶり出しです。コツはあまり高い温度であぶり

出さないことです。焦げてしまうと元にもどりません。

 忍法書には乾燥した大豆の絞り汁からも可能と記されております。30ml程度のダイズを100200ml程度の水中に8

間放置します。
 ミキサーですりつぶしてからろ過し、5倍くらいに薄める

とあぶり出しインクになります。乾燥した
大豆なら何時で

も手に入るという点が重要です。

大豆の場合は溶液のpHもそれほど低くなく糖度も低いで

す。しかし、分析するとSO42- の存在が明らかになりまし

た。おそらくはSO42-による寄与が大きいと思われます。大

豆の例は東京(海の博物館前下車、日本科学未来館)に展

示してあります。夏休みを使って訪問してみてください。

 


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